現在、郊外の一戸建てから中心部へのマンションへの住み替えを検討されているシニア層の方々増えてきています。
この記事では、シニアとは60歳~65歳くらいの方を定義しますが、シニアの方々が、現在お住いの住宅(戸建て・マンション)から【住み替える場合の確認しておくべき事】と売却・購入の際の業者の選び方について解説していきます。
また、この先シニア世代となる方達に将来住み替えを検討されている方達にも役立つ情報を紹介していきますので是非参考にされてください。
老後の住み替え
住み替えを検討される方は多くいると思いますが、この記事を読んでくれている方もこのような理由で住み替えを検討されているのではないでしょうか?
・「現在所有しているマンションが値上がりしたら売却し、郊外の庭付き一戸建て住み替えよう。」
・「郊外にある一戸建てを将来は売却しお気に入りのエリアの物件を購入し住み替えよう」
・「今所有している物件は郊外だから、将来は利便性の良いエリアのマンションに住み替えたい」
などなど住み替えする方によっても様々な理由があると思いますが、定年後は子供や孫に囲まれた穏やかで満足な余生を楽しむ。とお考えの方もいらっしゃるのではないでしょうか?
しかし、老後の住み替えでは注意しておかなければ、あなたがイメージしていた華やかな老後生活は送れなくなる可能性がでてきます。
そのためにも今回は、老後の住み替えを検討されている方へ注意しておきたいポイントとある方の2つの失敗談をまじえご紹介します。
一方郊外といわれる地域では土地などの価値が下落しているので2極化しているといわれています。
そのため、若いころに描いていた住み替えという理想をかなえることができずに現在の不便な家で老後を過ごすしかなくなるというかたも実はいるのです。
ですので、少しでも将来自分の理想のエリアに住み替えを検討しているのであれば【高く売れるときに売っておく】という事は念頭に置いて生活していくべきなのです。
売却のタイミングを逃してしまった方の体験談
Aさんは、駅前で理髪店を営んでいました。
将来は、店を売却して熱海などにあるリゾートマンションを購入し余生を過ごそうと考えていました。
そのことを、子供に相談してみると「店は駅前で立地がいいからもっと高く売れると思うし、熱海は値下がりするんじゃない?」と反対されたそうです。
しかし、いざ実行しようとしたところ自分が所有していたお店はの資産価値は「下落」。熱海は資産価値があがってしまい結局夢と終わってしまいました。
その後は、お店の2階にある、日当たりの悪い住居にそのまま住み続け老後を過ごすことになりました。
住み替えを検討しているのであれば、子供や友達の意見を聞くまでにとどめておき、【本当に自分(もしくは奥さん・旦那さん)がどうしたいのか?】が一番大事であることは理解しておきましょう!
郊外でも売れる物件の特徴とは!?
郊外でも売れやすい物件の特徴は主にこのような物件です!
- 駅近の物件
- 利便性が良い(スーパー・コンビニ・銀行・学校・公園などが近くにある)
このような物件は売れやすい傾向にあります。
逆に利便性が悪い・駅やバス停が遠いといった物件はやはり売れづらいといえます。
それでもこんな築が古い戸建ては売れにくい傾向がある
売却する時に理想的な家の築年数は15年以内ですが、定年前や定年後のシニア世代といわれる方々でそんな築浅の物件を持っている方は非常に珍しいと言えます。
売却する時に考えてほしいのが、買主目線となると「築年数が古い戸建て」は価格も安く購入しやすい反面、住宅ローンを組む時にデメリットがあるといえます。
基本的に、木造住宅は20年間で新築の20%の評価額まで償却され、金融機関からは担保評価をしてもらえない可能性がある場合もあります。
ただ、物件によっては築30年でもローンの審査は通るとは言われていますが、先ほどもいいましたが金融機関によっては担保評価がゼロになる場合もありその場合は審査に通ることは限りなくゼロになってしまいます。
また、住宅ローンを組んで家(家やマンション)を購入された方というのは住宅ローン控除制度を利用する方がほとんどです。
住宅ローンの控除に関する基礎知識とその条件など制度の疑問を徹底解決
その住宅ローン控除の適用の条件として
- 木造住宅の場合は築20年以内(認定長期優良住宅の場合は証明書があれば控除が可能)
という条件があります。
住宅ローン控除という制度は、住宅ローンを利用して家を購入する人達にとっては必須の制度言えるのでその制度の恩恵を受けられない物件(家やマンション)を購入する人は少ないと言えます。
また、そのほかには広すぎる家もうれにくい傾向にあるといわれています。
昭和の時代にできた住宅は50坪以上もしくは60坪ほどの広さがあるお家が多く、その広いという点が現在では敬遠される理由の1つになっています。
売れにくい理由として
- 清掃が大変
- 現在の主流がだいたい30坪ほどだから
という理由があるからです。
もし、あなたが売却を検討している家(戸建て)が60坪以上ある場合で築が30年以上ある場合は、更地にして、不動産業者に売却したほうが売りやすいといえます。
ただし、この場合不動産業者しか買わないことになるので安く買い取られる可能性もありますので、ご夫婦や親せきなどとじっくり話し合ったほうがいいかと思います。
老後の住み替え前に知っておきたいこと
不動産などの資産となる物件を購入する時にしっかりと意識してほしいことがあります。
それは
- 不動産は物件の相場が安い時に買い・相場が高い時に売る
ということです。
これが一番理想的なタイミングと言えます。
しかし、住み替えの場合「売却」「購入」を同時に進めていかなければいけません。ですので、同時に行うことは時間的にも難しいという方は多いと思いますので、どちらかを優先させることになると思います。
現在の不動産の状況としては、【売り時】というタイミングと言えます。
ですので、住み替えを検討されているのであれば、現在所有している家(戸建て・マンション)を先に売却し、購入するまでは賃貸に住むなどし、買い時のタイミングで理想の住み替えの家を購入するという方法をおすすめします。
不動産の買い時とはいつ?
このように考えられている方も多いと思います。
正直買い時がいつなのかというのはここというように断言するのは難しいのですが、現在の不動産の状況では現在は【売りにベストな時期】となります。
ですので、一都三県・大阪・愛知(名古屋)・福岡・北海道などの比較的大きな都市の不動産価値が下落してきたころに購入できるように準備しておくのが大切になります。
不動産アドバイザーが優しく教える!不動産の査定から売却までの方法
老後の住み替えの家を購入する際にしっておきたいローンの話
老後の住み替えの際に、家を購入する場合、現金一括で購入できる方であればコチラの内容はとばしていただいてかまいません。
が、中には、現金をすべて家に使うことはできないという方も多いと思います。
そんな場合は、ローンなどを利用して住み替え用の物件を購入するしかないと思います。しかし、通常の住宅ローンでは金融機関からの審査は通ることはありません。
そんな時におすすめなのが【リバースモーゲージ】という商品です。
リバースモーゲージとは?
リバースモーゲージとは、自宅を担保にして、そこに住み続けながら金融機関から融資を受けられるシニア世代向けの融資制度になります。
住み続けている間の返済は利息分のみとなり負担も少なくてすむ制度と言えます。
自宅の所有者が亡くなった場合は、その物件を売却し、その融資で借りたお金の一括返済に充てることになります。
将来住み替えを検討している方へ
将来、老後の住み替えを検討している方が、もし現在家(戸建て・マンション)の購入を考えているのであれば一番ベストな物件は、【駅近のマンション】です。
お住いの都道府県の中心部の駅近物件ということです。
現在は、土地の価格も上がり続けている時期なのでもう少しこの状況が落ち着いてから購入を考えた方がいいですが、将来住み替えを検討しているのであれば、自分が老後になった時の事を考えてそれでも高く売れる物件を購入するというのは非常に重要だと言えます。
自宅の内装をリフォームして失敗した例
Aさんは、自宅の売却を検討していました。
ある不動産会社に売却を相談したところ「空き家にしてリフォームしたほうが売れる」とアドバイスされたため、空き家にして、壁や天井などの内装を張り替えました。
リフォームの見積もりは120万円でしたが、グレードを下げて見積金額から半分の60万円まで値切りました。しかしそのせいで安い接着剤を使用され、その後の購入希望者の内覧では子供の咳がとまらず、結局、再リフォーム費用として200万円の値引きを要求されてしまいました。
中心部にあるマンションへの住み替えを検討している方
最初の方にもいいましたが、現在郊外の一戸建てから中心部へのマンションへの住み替えを検討されているシニア層の方々増えてきています。
購入する場合は駅近の物件であれば、介護施設に入ることになった場合でも売りやすい物件になるのでおすすめです。
また、マンションであれば階段の上り下りもなく、スーパーや病院が近い物件を購入しておけば気軽に行くことができるため年齢をある程度重ねてからも比較的暮らしやすい物件となると思います。
しかし、それまで築いてきたご近所付き合いも最初から始めることになるので注意しておきましょう。
また、マンションの場合、マンションからマンションへの住み替えをされる方はわかっていると思いますが、戸建てからマンションへ住み替えする場合「管理費」や「修繕積立金」も必要になるので注意しておきましょう。
住み替えを検討する場合、特に戸建てに現在お住いの方は、信頼できる不動産会社と担当者を見つけてマンションに住み替えた場合の注意点などを夫婦でじっくり聞くようにしておくとあとからの失敗や後悔というものを極力減らすことが可能です。
現在の物件を売却する際の不動産業者の探し方
住み替えを本格的に始めていく場合、不動産会社に連絡することになります。
ここでもし、購入を検討しているマンションなどがあるのであれば、その不動産会社に現在の家の売却も相談してみましょう。
ただし、住み替えの場合は、特に現在の家を少しでも高く売るためにも最低3社以上に売却の査定依頼をしましょう。
複数の不動産会社に売却を依頼すると、中には500万円以上も査定価格が変わってくるの場合があるのでしっかりと見極めておきたいところです。
現在の家(戸建てやマンション)を高く売却する方法を知りたい方はコチラを参考にして下さい。
≫≫不動産アドバイザーが優しく教える!不動産の査定から売却までの方法
そして、不動産業者の選び方を知りたい方はコチラを参考にしてください。
≫≫不動産売却で知っておきたい!!不動産会社の4つの正しい選び方
マンションを購入する不動産会社に確認しておくべき事
これから住み替え用の家を購入する際に知っておいてほしいことがあります。
それが
- 「停止条件付き契約」が可能という事です
「停止条件付き契約」とは、もし現在の家が売却できないときに購入契約を解約できるという契約になります。
そして、ここもしっかりと覚えておいてほしいのが
駅近の人気マンションなど倍率の高い人気物件になると上の「停止条件付き契約」を付けられないこともあるので事前にしっかりと確認することをおすすめします。
まとめ
今回は、老後の住み替えに関することについて解説してきましたがいかがだったでしょうか?
不動産というものは、購入ももちろん重要ですが「売る」時の方が実は難しいことがよくあります。
もし、住み替えを希望しているのに現在の家が売れなくて困っている方がいればこちらの記事を参考にされてください。
≫≫1年以上も家が売れないと困っている人が参考にすべき対策と3つの手順
また、住み替えを検討する際は子供や友人なども重要だと思いますが、あなたがどうしたいのか?一緒に住む奥様・旦那様はどう考えているのか?どうしたいのか?ということが一番大切ですのでそこをまずはじっくり話し合ってこれからのライフプランを考えていきましょう。
それと、将来の定年後に住み替えを検討しているという方も、定年後でも高く売れる物件を購入するかもしくは、安い中古物件を購入できるようにしっかりとライフプランを立てて将来の住み替えに備えておきましょう。
地域性にもよりますが、やはりいつの時代も利便性が高い立地にある物件は間違いなく高く売れやすい傾向にあります。そして、都市部では中心地の不動産の価値は年々上がり続けています。
ですので、不動産の現在の状況は【売り時】といえます。中心地から、理想の田舎暮らしを考えられている方は、まさに今が売り時です。
オリンピックが開催されるまでは価値がどんどんあがるといわれていますが、実際は誰にも予測することは不可能です。
ですので、高く売れるときに売るという事は非常に重要だと言えます。これから住み替えを検討されている方に役立てば幸いです。
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