今回は、これから不動産売却をおこなう方のために、不動産売却の仲介手数料の「値引き」交渉術についてご紹介していきます。
不動産売却で支払う金額がもっとも多くなるのが「仲介手数料」になります。
ここを少しでも安くすることができれば、売却でかかる支出を抑えることにつながります。
また、住宅ローンがかなり残っている家(戸建て・マンション)を売却する場合、少しでも返済に回せる売却者であるあなたも精神的にも楽になるはずです。
- そもそも仲介手数料は必ず必要なものなのか?
- 仲介手数料を値引きすることは可能なのか
- 値引きをする際に知っておくべき注意点
不動産売却の仲介手数料は値引き様々なサイトでは「地域密着型の中小不動産会社」はやってくれるけど、大手はやってくれないと書かれていたりもします。
しかし、しっかりと武器を準備しておけば、仲介手数料の値引きは可能になります。
また、仲介手数料の値引きで使える武器を利用することで「不動産を高く売却できる可能性グッとあげる」事も可能になってきます。
それでは、不動産売却の仲介手数料の値引き交渉術を一緒に見ていきましょう!
不動産売却の仲介手数料の値引きをするための武器とは
不動産売却の仲介手数料を値引きしてもらう際の最大の武器は
- 媒介契約では「専属専任媒介契約」又は「専任媒介契約」を検討中です
と伝える事です。
専属専任媒介契約もしくは専任媒介契約は、一社だけに売却を依頼する方式ですので、依頼された不動産会社は「一般媒介契約」よりも頑張ってくれますし、であれば値引きも応じてくれやすくなるのです。
媒介契約についてはコチラの記事で詳しく紹介しているので参考にしてください。
そして、媒介契約で値引きに応じてもらう以外にもう1つ大事なことがあります。
それが、
- 複数の不動産会社に査定を依頼すること
複数の不動産会社に査定を依頼することで
- 不動産会社ごとの査定価格をしることができ価格を比較できる
- 複数の不動産会社を知って比較することができる
- 複数の不動産会社に査定を依頼していることを伝えることで値引きに応じてくれやすくなる
といったメリットもあります。
仲介手数料の値引きに関する詳しい交渉術は真ん中くらいで紹介しているので、是非最後までチェックしてください。
媒介契約の3つの種類
専属専任媒介契約 | 専任媒介契約 | 一般媒介契約 | |
---|---|---|---|
他社への重ねての仲介依頼 | × | × |
○ (明示型の場合は、他社へ重ねて依頼した場合は通知義務あり) |
自ら探した相手との直接契約 | × | ○ | ○ |
契約の有効期間 | 3ヶ月以内 | 3ヶ月以内 | 法令上の制限はなし(但し行政の指導は3ヶ月以内) |
指定流通機構(レインズ)への登録 | 媒介契約締結の日から5日以内 | 媒介契約締結の日から7日以内 | 法令上の義務はなし(任意での登録は可能) |
業務処理状況の 報告義務 |
1週間1回以上 | 2週間1回以上 | 法令上の義務はなし(任意で報告を求めることは可能) |
不動産売却でかかる仲介手数料は成功報酬
不動産売却でかかる仲介手数料は、不動産会社が売却に成功した時にのみ支払う「成功報酬」になります。
個人間の売買でも取引は可能なのですが、個人間ではトラブルが起こってしまった時に対処するのがとても大変なので、不動産会社を通して不動産売却をおこなうのが一般的になっています。
トラブルを未然に防ぐためにも、不動産会社の利用は必須でそのために仲介手数料は必須の手数料と言えます。
- 不動産売却でかかる仲介手数料は不動産会社の唯一の利益
不動産会社はあらゆるコストを負担している
実は、あまり知られていませんが不動産会社はあらゆるコストを負担してくれています。
以下が、不動産売却でかかる主なコストです
- 登記簿謄本取得費用
- 交通費
- 広告媒体の掲載料
登記簿謄本は、売却物件の詳しい情報が掲載されている資料なので必要になります。
また、あなたと打ち合わせする際の交通費、そして売却を依頼後のSUUMOやHOME‘S、アットホームなどの不動産サイトへの掲載料。
また、チラシを制作する際の広告費、新聞などに掲載する場合もその掲載料。
すべて、お客様に負担してもらうわけでもなく不動産会社が負担してくれています。
不動産売却・購入でかかる仲介手数料には上限が決まっている
不動産売却でかかる仲介手数料は上限が決まっています。
売買金額 | 計算方法 |
200万円まで | 仲介手数料=5%+消費税(8%) |
201万円~400万円まで | 仲介手数料=4%+2万円+消費税(8%) |
401万円~ | 仲介手数料=3%+6万円+消費税(8%) |
これが国土交通省で決められている不動産売買で不動産会社はお客様から貰える仲介手数料の上限額になります。
不動産会社は、この金額を超える仲介手数料をお客様からもらうことができないと法律で決められているわけです。
また、不動産売却で売却成立前に仲介手数料などをもらうことも禁止されています。
不動産売却の仲介手数料は売却価格に応じて高くなる仲介手数料早見表
先ほど上限が決められていると説明しましたが、不動産の「売買金額」が上がれば上がるほど仲介手数料は高くなります。
400万円以上の3%+6万円×消費税の場合
50万円上がるごとに16,200円あがり、100万円ごとに32,400円上がるようになります。
売買金額 | 仲介手数料 |
100万円 | 54,000円 |
1000万円 | 38,800円 |
2000万円 | 712,000円 |
3000万円 | 103万6,800円 |
5000万円 | 1,684,800円 |
不動産売却でかかる仲介手数料の早見表を以前このサイトで紹介しました。
100万円~3億円までの仲介手数料の金額を一目でチェックすることができるようにしているので詳しく知りたい方は是非参考にしてください。
仲介手数料の値引きの交渉をするタイミング
仲介手数料を値引きするタイミングは
- 査定価格を提示してもらった時
です。
売却を依頼する場合「専属専任媒介契約」か「専任媒介契約」で依頼しようと考えていますが「仲介手数料の値引きは可能ですか?」と伝えましょう。
私の経験上は、1%下げてくれる不動産会社もあれば、「30万円は安くします」と言って金額で値引き額を言ってくれる不動産会社もありました。
しかし、大手の不動産会社となれば、支店判断でどこまで下げられるのかという決定権があり、仲介手数料を2%にしてくれる不動産会社は中々ありません。
大きく値引きしてくれるには、大手は社長判断になるようなので、一般的な家の売却ではそこまでの大きな値引きは期待できないのが残念な部分になります。
しかし、以前まで大手の不動産会社は仲介手数料の値引きをほとんど行っておらず、基本的には、お客様が自然に集まってくれるので仲介手数料にかんしては強気な判断をしていました。
不動産売却で大手が値引きしない都市伝説が広まった理由
大手の不動産会社は、仲介手数料を値引きしないという都市伝説が広まった理由ですが、「都市伝説」はおおげさですね。w
でも、大手だから仲介手数料の値引きはしないと聞いたことがある方も多いと思います。理由としては多くのサイトが以前の事実を当たり前のように言っているという事は考えられます。
先ほども言いましたが、大手の不動産会社はお客様が自然と集まってくるので仲介手数料に関しては一切値引きせず強気な姿勢を貫いていたのは事実です。
しかし、最近は物件や時期によっては仲介手数料を値引きしてくれる大手不動産会社もでてきたので「査定価格を提示してもらったタイミング」で、
- 依頼する場合「専属専任」又は「専任」でお願いするので値引きは可能ですか?
としっかり伝えてみるようにしましょう。
不動産売却や購入を実際に行った人は仲介手数料を値引きしてもらっているの?
仲介手数料(3%+6万円+消費税)を
値引きしてもらえないかな?と考えているのですが…。周りは、不動産を言い値だ買うのはあり得ないと言うのですが
みんな値引きしてもらっているのでしょうか?引用:Yahoo!不動産
アンサー
私も自宅をミツイのリハウスにお願いしたとき100万の仲介手数料に対して
45万の値引きをして頂きました。
手数料1%と言う不動産屋は最近増えましたよ♪
値引きは、あまりできません。
不動産を言い値で買わないというのは一般的な話です
交渉は絶対に必要ですただ安くしないという回答に対して
だったら仲介手数料を値引いてというのは非常識な話です不動産業者は成功報酬として手数料を貰います
今回話がまとまらなければ何も貰いませんですから動いても貰えない場合もあるわけです
だから話をまとめたのに報酬を値引きされていい印象を受ける業者はなかなかいないでしょう
貴方は不動産屋さんに『僕のマイホームの為にただで働いてくれ』と言ってるのと一緒です。 ですから必要経費ですから無理でしょうね。
値交渉はケースバイケースです。一円も値引きしないと相手が答えているならそれが答えです。値切るのは無理です。
成功報酬を値切られていては良い仕事はしません。というか出来ません。
大手不動産会社を含め、全国の不動産会社が集結!NTTデータグループ運営の不動産売却査定サイト【HOME4U】
スムーズに仲介手数料の値引きに応じてもらえるために必要な事
不動産売却で絶対にやっていけないことは、
- 不動産会社1社だけに査定をしてもらうこと
これでは、競合がいないのでほとんどの不動産会社が仲介手数料の値引きに応じてくれることはないでしょう。
ですので、不動産売却する時の仲介手数料を不動産会社の担当者にスムーズに値引きしてもらうためにも必ず
- 複数の不動産会社に査定を依頼すること
を肝に銘じてください。
しかし、複数の不動産会社に依頼したいけど、どうすればいいかわからないにという方もいますよね。
そこでおすすめなのが一度の入力で複数の不動産会社に一気に査定を依頼できる「不動産一括査定サービス」です。
このサービスを利用すれば、初めての不動産売却の方でも簡単に査定を依頼することができます。
また、不動産査定の方法について詳しく知りたいという方もいるかと思います。そんな時は、不動産の査定を1~10まで解説したコチラの記事を参考にしてください。
不動産売却で知っておくと便利な役立つ知識
不動産売却には大きく分けると2つのパターンが存在します。それが「買取」と「仲介」です。買取と仲介の違い、そしてメリット・デメリットについて解説しています。
不動産売却で比較する際にやるべきことがあります。それがチェックシートというものです。チェックシートをつけておくことで、売却の際の比較を簡単にすることが可能です。
不動産売却では「一戸建て」と「マンション」はどちらの方が売りやすさが上だと思いますか?今回はそんな疑問についてデータを用いて詳しく紹介しています。
大手は値引きなしは嘘!?不動産売却の仲介手数料「値引き」交渉術まとめ
いかがだったでしょうか?
不動産売却で必ずかかる仲介手数料の値引きは交渉次第!!という事を覚えておきましょう!!
個人間での売買は仲介手数料は必要ありませんが、トラブルになることが多いので不動産会社に売却を任せるのが一般的になっています。
仲介手数料の値引きをしてもらうときのダメな交渉方法は
- 不動産会社1社のみに査定を依頼すること
- 媒介契約についてはなにもふれないこと
- ただ仲介手数料値引きしてくれますか?と言うこと
これでは、仲介手数料を最大まで値引いてもらうことは難しいですし、悪印象を与えかねません。
ですので、
- 媒介契約を武器に仲介手数料を値引きの交渉を行う
- 査定価格を提示してもらったタイミングで交渉する
- 複数の不動産会社に査定を依頼する
この点を意識して不動産仲介手数料の値引きを成功できるようにやっていきましょう!
また、不動産会社でも主に「大手」と「地域密着型の中小企業」に分かれますが、大手のほうが仲介手数料の値引き割合が少ないこともあります。
ただ、不動産売却で大切なのは「仲介手数料の値引き」ではなく、売却してくれる不動産会社の担当者です。その点を忘れず、不動産を高く売却できるようやっていきましょう!!
また、以下の記事では「不動産の査定方法」を1~10まで徹底的に解説しています。また、不動産を高く売却するポイントについて紹介しているので是非参考に!